ウクライナの悲劇と茶番劇
1月24日朝の民放テレビ報道番組は「ウクライナでは10代の学童が武器を持って訓練しています」とのナレーションが入り、映像を流していました。
この映像を観て、筆者は腰を抜かしました。
ドイツではヒトラーが学童の「ヒトラー・ユーゲント」を組織して、戦況が不利になると、ヒトラー・ユーゲントを戦場に送り出しました。
日本では「学徒動員」がありましたが、児童は「学童疎開」させています。しかし太平洋戦争末期の沖縄戦ではひめゆり学徒隊などが組織され、学童が地元の戦場に送り出されました。
ウクライナでは、ロシア軍の侵攻に備えて最初から児童を戦場に送り出す訓練をしていることになります。
このような状況下でウクライナ大統領がすべきことは、学童の武器訓練ではなく学童疎開です。
ゼレンスキー大統領は世界の同情を買うためにこのような情報(偽情報?)を流していると思いますが、これでは逆効果です。
大統領就任前の本人の職業は喜劇役者です。
この喜劇役者は、テレビドラマ「国民のしもべ」の中で高校教師から突然大統領になり、その後本物の大統領になりました。
ウクライナにとり、この喜劇役者が大統領になったことは“悲劇”だと思います。
そしてその喜劇役者が今やっていることは世界の同情を買うことですが、これは“茶番劇”と言えましょう。
『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』の中でK.マルクス曰く、
Hegel bemerkte irgendwo, daß alle großen weltgeschichtlichen Tatsachen und Personen sich sozusagen zweimal ereignen. Er hat vergessen, hinzuzufügen: das eine Mal als Tragödie, das andere Mal als Farce.
「ヘーゲルはどこかで言った、すべての世界史上の大事件と巨人は二度現れる、と。しかしヘーゲルは次の言葉を付け加えることを忘れていた。最初は“悲劇”として、次は“茶番劇”として、と」(筆者拙訳)
ヘーゲルは「大事件と巨人は二度現れる」と言いました。ここではもちろん、ナポレオンの家系を指します。
現代風に訳すと、「喜劇役者が大統領になった。最初は悲劇を演じ、次は茶番劇を演じた」となりましょうか。