米国とイスラエルによるイランへの共同攻撃で爆発が報告されたテヘラン中心部(2026年3月1日、写真:alamPi/ABACA/共同通信イメージズ)
米製長距離自爆ドローンが初陣、目標500カ所を初日で破壊した猛攻の中身
2月28日(米東部時間)、アメリカのトランプ大統領はついにイランへの全面攻撃に踏み切った。
トランプ氏が「エピック・フューリー(Epic Fury=壮絶な怒り)」と名付けた爆撃作戦は、昨年(2025年)6月の第1次イラン攻撃(攻撃目標100カ所以上)をはるかに上回り、前回と同じくアメリカとイスラエルが共同で実施。攻撃開始後にイランの最高指導者ハメネイ氏がイスラエル空軍のピンポイント攻撃で殺害された。
アメリカとイスラエルの攻撃によって死亡したイラン最高指導者のハメネイ師(写真:SalamPix/ABACA/共同通信イメージズ)
トランプ氏は攻撃の目的を「イランの現体制の崩壊」だと断言しているが、今回は先陣を切ったイスラエル空軍が「戦闘機約200機を出撃させ、初日だけで目標500カ所」(英ロイター)を攻撃したという。そして2日後には「米、イスラエル共同で2000カ所」(米ウォール・ストリート・ジャーナル)と、桁外れの攻撃箇所数に上ったと見られる。
イランに対する大規模軍事作戦について発言するトランプ米大統領(2026年2月28日、トランプ氏のソーシャルメディアの投稿画面から/写真:ゲッティ=共同通信社)
アメリカ・イスラエル両軍の具体的な攻撃方法については、まだ詳細が不明だが、推測では前回の拡大版と考えていいだろう。
圧倒的な航空戦力と精密誘導兵器、電子戦技術(妨害電波など)、AI技術、事前の諜報活動などを駆使し、まずはF-35ステルス戦闘機と電子戦機(電子妨害機)がペアとなって、イラン側の対空レーダーや地対空ミサイル、空軍基地、軍/革命防衛隊司令部、弾道ミサイル基地などを、長距離空対地ミサイルで破壊した模様だ。
米空軍のB-2ステルス爆撃機(右)をエスコートする、米海軍のF-35Cステルス艦上戦闘機(左)と2機のF/A-18E戦闘攻撃機。今回のイラン攻撃では実際このような編隊を組み爆撃を行ったのかもしれない(写真:米国防総省サイトより)
米空軍のF-35Aステルス戦闘機(写真:米国防総省サイトより)
そして、アメリカは間髪を入れずに、東地中海に展開する空母「ジェラルド・R・フォード」を中心とした空母艦隊(空母打撃群)と、同じく反対側のアラビア海(インド洋)に出動した空母「エイブラハム・リンカーン」を中心とした空母艦隊が出動。所属の原子力潜水艦、水上戦闘艦から一斉にトマホーク対地巡航ミサイルを発射し、イランの軍、革命防衛隊、通信の各施設などを破壊したと見られる。
イラン攻撃参加のため東地中海に展開した米最新鋭の原子力空母「ジェラルド・R・フォード」。今年1月ベネズエラ攻撃作戦への参加のためカリブ海で活動していたばかりだ(写真:米国防総省サイトより)
アラビア海に派遣された原子力空母「エイブラハム・リンカーン」(写真:米国防総省サイトより)
同時に空母搭載機のF-35(C型)ステルス戦闘機、F/A-18戦闘攻撃機も出撃し、対地ミサイルや精密誘導爆弾で重要設備を各個撃破していった。B-2ステルス爆撃機も投入し、大型爆弾による核施設攻撃も実施しているようだ。
空母艦上機による“露払い”がひと段落し、イラン上空の制空権(航空優勢)を握ると、ヨルダンやクウェートなど地上基地に展開する米空軍のF-35ステルス戦闘機、F-15、F-16戦闘機などが波状攻撃を実施。米ABCニュースによれば、アメリカは初めてワンウェイ(片道=使い捨て)の低価格自爆ドローン「LUCAS」を艦艇から発射したことが米海軍の発表で確認されている。
イラン攻撃で使われたと見られる低コストの無人戦闘攻撃システム(LUCAS)ドローン(写真:CENTCOM/SWNS/アフロ)
