台湾の新竹にあるTSMC本社(2025年4月15日撮影、写真:ロイター/アフロ)
世界の半導体市場が、未踏の「1兆ドル(約158兆円)時代」に向けて加速している。
米国半導体工業会(SIA)が2月初旬に公表したデータによると、2025年の世界売上高は前年比25.6%増の7917億ドル(約125兆円)と過去最高を更新した。
かつての市場停滞期を経て、AI関連需要が業界全体の構造を塗り替えている。
演算と記憶が牽引する「二極集中」の成長
2025年の成長を主導したのは、演算を担うロジック半導体と、データを記憶するメモリー半導体だ。
ロジック製品の売上高は前年比39.9%増の3019億ドルに達した。背景には、米エヌビディア(NVIDIA)や米アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などが供給する高度な演算用チップが、生成AIの学習や推論に不可欠な資源となった現実がある。
第2の柱であるメモリー製品も34.8%増の2231億ドルと急成長を遂げた。
しかし、その背景には、供給不足による価格高騰がある。AIサーバー向けのHBM(広帯域メモリー)増産が優先された結果、スマートフォンなどに使われる汎用DRAMの供給が圧迫される「メモリー・ショック」が表面化した。