2月13日に打ち上げられたスペースXの「ファルコン9」ロケット(写真:ロイター/アフロ)
宇宙開発の米スペースXがAIスタートアップの米xAIを吸収合併すると発表してから、1カ月が経過した。
英フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、この統合により、非上場企業として史上最大の評価額となる1兆2500億ドル(約195兆円)規模の巨大企業体が誕生した。
この動きは、イーロン・マスク帝国のリソースを統合し、次世代の計算基盤を宇宙に求める戦略の一環といえる。
宇宙データセンター構想と垂直統合の狙い
背景には、地上におけるAI計算資源の限界という制約がある。
生成AIの急速な進化に伴い、地上のデータセンターは莫大な電力消費と冷却水の確保という課題に直面している。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、スペースXは最大100万基の衛星を用いた「軌道上AIデータセンター・ネットワーク」の構築を計画し、その配備に向けた認可を規制当局へ申請している。
宇宙空間では、地上よりも効率的な太陽光発電が可能であり、大気による減衰もないため、エネルギー効率の面で優位性があるとされる。
xAIのAIモデルとスペースXの衛星通信網、および低コストな打ち上げ能力を組み合わせることで、計算資源の調達コストを大幅に引き下げる狙いだ。