iPhone17は中国でも人気が高い(写真は2025年9月18日上海で、写真:CFoto/アフロ)
1月にテクノロジー業界を揺るがした「巨大同盟」の誕生から約1カ月が経過した。
米アップルが音声アシスタント「Siri(シリ)」を全面的に刷新し、同社初の対話型AIチャットボットを導入する計画が明らかになったことで、生成AI市場が新たな局面を迎えている。
「Campos」が挑むOSの再定義
米ブルームバーグ通信などが報じたところによると、アップルは開発コードネームで「Campos(キャンポス)」と呼ばれる新機能を次期OS「iOS 27」などに統合する。
これは従来の音声操作の枠を超え、メールや写真、開発ツール「Xcode」といった主要アプリと密接に連携し、複雑なタスクを代行する「真のAIエージェント」を目指すものだ。
この刷新は、生成AI分野で先行する米オープンAIや米グーグルに対する、事実上の「逆転策」と位置付けられている。
2024年に導入した「Apple Intelligence(アップルインテリジェンス)」は、一部の機能で遅れが目立ち、市場の評価も芳しくなかった。
アップルは今回、インターフェースをチャット形式へと根本から作り直すことで、操作性の近代化を急いでいる。
「最強の脳」を外部に求めた現実的な選択
今回の変更における最大の特徴は、自前主義を掲げてきたアップルがグーグルのAIモデル「Gemini(ジェミニ)」を基盤技術として採用する点だ。
具体的には、1.2兆規模のパラメーターを持つ「Apple Foundation Models(AFM)バージョン10」を経て、さらに上位の「Gemini 3」相当のモデルである「AFMバージョン11」を次期システムに搭載する。
背景には、AI開発の主戦場が「モデルの知能」から「運用コストとインフラの安定性」へ移ったという厳しい現実がある。
グーグルは自社開発のAI半導体「TPU」の最新版「Ironwood(アイアンウッド)」による強固なインフラを構築している。アップルは年間約10億ドル(約1600億円)を投じてでも、その実利を優先したい考えだ。