強化合宿の初日、練習を見つめる井端弘和監督(右)=宮崎(写真:共同通信社)
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 静かな“勝ち筋”は試合当日ではなく、その前の空気づくりで半分決まってしまうことがある。2月14日から宮崎県内で始まった第6回WBCへ向けた野球日本代表・侍ジャパンの強化合宿は、まさにそれを地で行く光景だった。

アドバイザーのダルビッシュはもちろん、松井秀喜氏、野茂英雄氏も宮崎に参集

 チームの柱として長くメジャーで投げてきたダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)がアドバイザーとして帯同し、初日と2日目には松井秀喜氏(ニューヨーク・ヤンキースGM付き特別アドバイザー)も現場に姿を見せた。

ブルペンでの投球練習を終え、ダルビッシュ有(左)からアドバイスを受ける曽谷龍平=宮崎(写真:共同通信社)
森下翔太(左)に打撃指導する松井秀喜氏=宮崎(写真:共同通信社)

 同じく2日目には野茂英雄氏(サンディエゴ・パドレスベースボール・オペレーション[編成]アドバイザー)まで足を運び、投手陣のブルペンを静かに見守った。

WBC日本代表の強化合宿を訪問し、ブルペンで投球練習を見つめる野茂英雄氏=宮崎(写真:共同通信社)

 いずれも「代表選手、もしくはコーチの肩書がある1人」ではない。勝ち方を知る人間が、勝つための言葉と振る舞いだけを置いていく――。その反復が、代表チームの温度を上げる。

 会場のひなたサンマリンスタジアム宮崎に漂うのは、気合というよりも「手順」の匂いだ。前回王者として守りに入るのではなく挑戦者としてもう一度、細部から積み上げる。その宣言が、関係者の動線や視線まで整えていく。