民間人を狙った攻撃

――ロシア軍は戦術を変え、露チェチェン共和国のグロズヌイやシリアのアレッポのやり方に戻したということですか。大砲や爆撃でライフラインや学校を破壊し、民間人を殺害しているわけですね。

ロペス 私たちは「民間人に対する戦争」と呼んでいます。その良い例が、クラマトルスク駅へのミサイル攻撃と、ハルキウの市場へのロケットとミサイル攻撃です。

 そこでは民間人、子供、おばあさん、おじいさん、妊娠中のお母さんが標的になりました。アレッポやグロズヌイと同じようにロシア軍は民間人に恐怖を与えたいのです。

 私の戦闘外傷救護の授業では民間人を助けることについて教えています。

――射程40キロメートルのGPS(全地球測位システム)誘導弾も発射できる米国製「M777」155ミリメートル榴弾砲はゲームチェンジャーになりますか。

ロペス 200門もあればね。90門あればロシア軍の懸念を引き起こすことができるでしょう。ドイツ、ノルウェー、ポーランドは大砲を提供し、米英両国は多連装ロケットシステムを提供すると言っています。これは非常に良いことです。

 ロシア軍の自走多連装ロケット砲は8発から40発のロケットが一度に発射されるシステムで、非常に破壊的です。ロシア軍の砲撃は正確ではないかもしれませんが、村全体を破壊し、集合住宅を破壊することができます。

ロシア軍の多連装ロケット弾(ミハイリフスカ広場で筆者撮影)