甲子園球場の使用料はタダ

 現在「春の甲子園」選抜高等学校野球大会は、日本高野連と毎日新聞社が主催、朝日新聞社後援で行われている。「夏の甲子園」全国高等学校野球選手権大会は、日本高野連と朝日新聞社が主催、毎日新聞社後援だ。

 いずれも阪神甲子園球場が「特別協力」し主催者は無償で球場を使用している。

 一方、甲子園の試合は、春はNHKと毎日放送、夏はNHKと朝日放送が中継しているが、主催者側は放映権料を受け取っていない。

 いずれも戦前の「野球統制令」以来の「アマチュアリズム」を引きずっている印象がある。

 主催者は、甲子園に出場する選手、指導者の交通費、滞在費を負担している。また、甲子園の開場での運営諸費用についても負担している。一部に「甲子園は大人たちの金儲け」の批判はあるが、財政的には厳しく、甲子園の入場料は2022年に大幅に値上げされた。

第100回大会が行われた2018年、60年ぶりに新調された夏の甲子園の「深紅の大優勝旗」。もちろん主催者である「朝日新聞社」の文字もしっかり入っている(写真:共同通信社)
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こちらはセンバツの「紫紺」の優勝旗。もちろん主催者「毎日新聞社」の文字も大きい。写真は、2019年、センバツで優勝して学校に凱旋した愛知・東邦高校の主将・石川昂弥主将=現中日ドランゴンズ)(写真:共同通信社)
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