ついに弱音を吐き出したかトランプ、大統領選後はベネズエラ移住ほのめかす
米民主党大会はお祭り騒ぎ、有名アーティスト呼びポップ・カルチャー化
2024.8.20(火)
高濱 賛
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バイデン去って、生き返った民主党
米民主党の全国大会が8月19日、中西部イリノイ州シカゴで開幕した。
22日までの期間中、カマラ・ハリス副大統領(59)が正式に党大統領候補に指名され、指名受諾演説を行い、国家像や内外政策を打ち出す。
共和党大統領候補に指名されているドナルド・トランプ前大統領(78)との100日間の本格的な舌戦が、いよいよ繰り広げられる。
ついこの間まで高齢問題を抱えるジョー・バイデン大統領という“お荷物”を抱えて二進も三進も行かなかった民主党は、バイデン氏が候補から降りたことで風穴が開いた。
しかもバイデン氏が間髪を入れず、後継候補にハリス氏を支持したことで党内は一変、一致団結し「おんぼろ神輿」を担いだ。
(ハリス氏が後継候補になるまで「傲慢だ」「経験がない」と嘯いていた連中が急にハリス支持に回った。筆者などには、1984年の自民党総裁選で中曽根康弘嫌いだった旧田中派が実力者・金丸信氏の「一致団結で『おんぼろ神輿』を担ぐのがわが派閥だ」と発した鶴の一声で、中曽根支持に回ったのを彷彿させる)
全米を覆っていた「ダブル・ヘイター・ムード」(Double Hater Mood=バイデン、トランプどちらも嫌いな空気)はかき消されて、報道するメディアにもなんとなく陽気さが戻ってきた。
メディアが息づけば、世論もついてくる。
あれよ、あれよという間にハリス氏は支持率でトランプ氏に追いつき、追い越す。メディアは「カマラ現象」「ハリス・ブーム」と書きたてた。
特に、若者が愛読するオンライン御三家のティックトック、インスタグラム、ユーチューブはハリス氏を「ロック・スター」並みの扱いにしてしまい、「ハリスは突然ポップ・カルチャー界のクールな存在になってしまった」(ロバート・シュルム・南カリフォルニア大学教授)
(mercurynews.com/the-kamalanomenon-will-pop-culture-stardom-propel-harris-to-the-white-house/)
こういった「カマラ現象」は、現場で見ていないと分からない。世論調査だけ見ていたのでは分からない。若者カルチャーに疎い向きには全く分からないだろう。
民主党全国大会は、(当初からそのように計画していたわけではないが)絶好のタイミングで開幕したのである。