年収800万円、現実的な返済比率はどれくらい?

 そもそも年収800万円の場合、現実的な返済比率はどれくらいなのでしょうか?

 金融機関によっても異なりますが、住宅ローンの審査が通る返済比率はおおむね30〜40%とされています。年収800万円なら、計算上は年間返済額240万円(月20万円)〜320万円(月26.6万円)まで借りられる可能性があります。

 しかし、返済比率は額面の年収をもとにしているため、実際に返済比率30〜40%で住宅ローンを借りると、その後の返済や生活に支障が出てきてしまう可能性が高まります。


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 ですから、現実的には返済比率20%、都市近郊でも25%までにおさめて、無理のない返済計画で借りるのが理想です。

 仮に返済比率20%の場合だと、年間返済額160万円(月13.3万円)、返済比率25%の場合だと、年間返済額200万円(月16.7万円)となります。

 現実的な返済比率を見ると、F男さんは、ローンを借りすぎてしまったことがわかります。

 では、今後、住宅ローンの金利が上がってきたらどうなるのでしょうか。

 現在はマイナス金利が解除になったとはいえ、政策金利はゼロから0.1%になった程度ですので、変動金利が大幅に上がることは考えにくいでしょう。実際、多くの金融機関の変動金利の状況を見ていると、まだ低水準と言える状況です。

 参考までに7000万円・35年・変動金利0.5%で借りている場合、金利が0.1%増加すると、毎月約3000円負担額が上乗せとなります。年間では、約3万6000円増えます。

 当面の間は、急激に変動金利の金利は上がらないと思いますが、経済状況によっては金利の動向がどうなるのかはわかりません。そこで、金利が上昇してきてもあわてないために変動金利の2つのルールについて知っておくことが大切です。「5年ルール」と「125%ルール」です。