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 オレオレ詐欺、ルフィ事件に象徴される数々の強盗など、近年、世間を戦慄させる犯罪が増えているが、これらの「犯人」は誰かと言えば、ほぼ全てがSNSなどを通じて離合集散を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ(以下、トクリュウ)」であると言っていい。

 そして彼らが触手を伸ばす犯罪の傾向は時とともに変化し、昨年から今年にかけては「ロマンス詐欺」、「SNS投資詐欺」が主流になりつつある。

ロマンス詐欺、SNS投資詐欺とは何か

 SNS型投資詐欺とは、相手方が、主としてSNSやその他の非対面での欺罔(きもう)行為により投資を勧め、投資名目で金銭等をだまし取る詐欺(特殊詐欺又はロマンス詐欺に該当するものを除く)――。

 ロマンス詐欺とは、相手方が外国人又は海外居住者を名乗り、SNSやその他の非対面での連絡手段を用いて被害者と複数回やり取りすることで恋愛感情や親近感を抱かせ、金銭等をだまし取る詐欺(特殊詐欺に該当するものを除く)――。

 投資詐欺とロマンス詐欺を、警察庁は以上のように「暫定的に定義」している(警察庁 捜査第二課、組織犯罪対策第二課「広報資料」)。