自営業者や個人事業主は確定申告で

 この場合、減税は基本的に2024年の確定申告(2025年2月17日〜3月17日)に際して行われ、申告した所得税額から減税分が差し引かれることになります。また、こうした人たちの住民税は年4回に分けて納付しますが、2024年6月の第1期分から住民税が控除されます。

 また住民税非課税世帯については、公平性を担保するために1世帯当たり7万円が給付されます。

 今回の定額減税では、住宅ローン減税やふるさと納税には影響が出ないように設計されています。このため、定額減税で恩恵を受けたからといって住宅ローン減税などに不利益が及ぶことはありません。

 一方、2024年末までの1年間で合計所得が1805万円(=収入2000万円)を超えた場合、定額減税の恩恵を受けることはできません。給与の天引きで減税分が差し引かれたとしても、年末調整や確定申告で最終的な所得税額と定額減税分の精算を行うことになります。退職金や投資などで収入が膨らむ人は注意が必要です。

 仮に定額減税に対応しない事業者があった場合、どうなるでしょうか。林芳正・官房長官は5月末の記者会見で、労働基準法違反になるとの見解を明確にしており、悪質な場合、その事業者は労基法違反で罰金を科せられる恐れもあります。