“母娘ペア公務”は実現するか──日赤と福祉・医療の接点
日赤勤務に象徴される福祉・医療、被災者や困難を抱える人々を支える若い世代との接点、さらに文化や国際交流。関わる領域は広がっていくだろう。愛子さまの強みは、そうした場で「構えすぎない」自然な対話が生まれやすい点にある。
さらに山下氏が「あり得る」と見るのが、雅子さまと愛子さまの、“母娘ペア”で臨まれる形だ。
「皇后陛下と愛子内親王殿下が揃ってお出ましになる公務としては、医療など日赤関係がいちばん可能性があると思います。全国赤十字大会のように皇后陛下は公務として、愛子内親王殿下は日赤職員(私的活動)として、同じ場所にいらっしゃるということもあるでしょうね」(山下氏)
そして今年は、昭和元年(1926年)から数えて満100年にあたる。政府は「昭和100年」をきっかけに、昭和を振り返り、その記憶を次世代につなぐ取り組みを進める方針だという。
なぜいま昭和の時代に思いを馳せるのか。それは、世界情勢が不安定さを増すなかで、過去の歩みから学び直す必要があると感じるからではないだろうか。
国内の積み重ねと、外国での発信。その両方をどう組み立てるかが、令和8年の皇室の輪郭を決めていく。昭和100年という節目の年だからこそ、「何を足すか」より「何を丁寧に積むか」が問われるのかもしれない。
そうした流れを示すように、両陛下と愛子さまは昨年12月21日、戦後80年の特別企画展が開かれていた東京の昭和館を訪れ、戦時下の写真をご覧になったうえで、語り部とも懇談されている。
昭和100年は、こうした「資料を見る」「当事者の声を聞く」「次へ伝える」型のご公務が、より明確な意味を持つ年になるだろう。
昭和館を訪れ「石川光陽写真展 戦時下の東京」を視察される天皇皇后両陛下と愛子さま(2025年12月21日、写真:共同通信社)