66歳の誕生日を迎えられた天皇陛下(2025年撮影、写真:代表撮影/共同通信社)
(つげ のり子:放送作家、皇室ライター)
昭和100年の節目に迎えた66歳、陛下が担う「歴史の架け橋」
2月23日、天皇陛下は66歳を迎えられた。
今年は「昭和100年」の節目にあたる。政府は2026年(令和8年)を、昭和元年(1926年)から「満100年」と位置付け、「昭和の記憶を共有」し、「平和の誓いを継承」する契機として関連施策を推進している。
内閣官房のポータルサイトには、昭和を顧みることが「平成以降の世代にとっても新たな発見」となり、未来を切り拓く機会になりうる、という趣旨も明記されている。
しかし、「昭和を顧みる」とは、昭和レトロブームに浮かれて、ただ懐かしむことではない。昭和は、戦争と敗戦の激動を経て復興と高度成長の奔流へと至り、国家のかたちそのものが塗り替わった64年という長い時代だった。
そして今、昭和を直接語れる“語り手”は急速に減っている。
記憶が薄れていくのは、時間の経過だけが理由ではない。社会が変わり、語られるべき経験が、いつの間にか語りにくいものへと変容していった面もあるだろう。天皇陛下が66歳を迎える今年、昭和100年という節目を冷静に見つめ直すことは、現代に生きる私たちにとって大きな意味があるはずだ。
令和の天皇としての陛下は、象徴天皇制のもとで、その言葉と行動によって“昭和”という時代に向き合い、歴史の架け橋となる役割を担われているように感じる。
2025年12月23日、上皇さまの誕生日を祝うため、仙洞御所に入られる天皇陛下(写真:代表撮影/共同通信社)
