今年1月1日、上皇ご夫妻への新年のあいさつのため、仙洞御所に入られる愛子さま(写真:共同通信社)
総選挙での圧倒的な大勝に酔う自民党ですが、高市首相の悩みは尽きないと思います。大勝利により、高市氏よりも先輩で、子分も数多い“復活”旧安倍派議員や、解散会見でブチあげた数多の、しかも国論を二分する大テーマの公約を、どんな手順で実現するか。実現できないと高市人気に支えられた政権はすぐに危機に見舞われます。
最大の売りであった経済政策ですが、現状、すぐに円安が解消される見込みは少なく、物流コストの上昇などによる物価高も乗り切れません。「食料品消費税ゼロ」の公約も、国民会議を開いてから、国会審議を経て、実際に商店がレジの準備をする期間を考えると年度内の実現は相当難しそうです。
高市首相が意欲燃やす「皇室典範改正」
次に、連立する維新との公約のなかで一番早く実現しなければならないのは、「議員定数削減」ですが、すでに昨年12月の臨時国会に法案は提出。この時は成立が見送られましたが、2月18日からの特別国会での成立を目指すことになりそうです。内容は、法施行から1年以内に1割程度の削減です。結論を得られなければ小選挙区25、比例代表20を自動的に削減する条項が盛り込まれています。これが可能かも疑問です。
第105代首相に指名された高市早苗氏 (写真:共同通信社)
ただでさえ、参院で過半数を持たない政権です。衆院では単独過半数を占めてはいますが、少数政党や選挙に弱い自民党議員などの強硬な反対があり、その上、参院での過半数確保のため、維新以外にも連立する政党を求めている高市政権としては、数を背景に強行採決をすることは、避けたいところなのです。
しかし、逆にそれが出来ないと維新が連立解消に動く可能性もあり、強気になった自民党内からは、「もう維新との連立はいらないし、大阪副首都構想にも反対」という声が徐々に大きくなっているようです。
高市首相は、大風呂敷を広げましたが、すぐにその果実が出ない公約が多い上に、高市派といわれる議員はもともと少なく、今回大量に当選した“高市チルドレン”は、ほとんどが新人で、各党に微妙な譲歩を迫る交渉ができるのか、疑問があります。
そうした中で浮上するのが、皇室典範の改正案の問題です。高市氏は解散会見の際にも、内容は言わなかったものの、“国論を二分する問題”のひとつとして、皇室典範の改正を挙げていました。
