皇后雅子さまと長女愛子さま。“母娘ペア公務”は実現するか(2025年2月撮影、写真:代表撮影/共同通信社)
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つげ のり子:放送作家、皇室ライター)

 令和8年(2026年)、天皇ご一家はどのような活動に力を注がれるのか。年の始まりに、すでに見通しが立ちつつある予定や、例年の公務を見渡しながら展望してみたい。

 昨年は「戦争の記憶を継承する慰霊の旅」を重ね、戦後80年の節目に、平和の尊さを静かに社会へ訴えかけた。加えてここ3年は、天皇皇后両陛下はインドネシア、イギリス、モンゴルと、国賓としての外国公式訪問が続いている。

インドネシア・ボゴールの大統領宮殿でジョコ大統領と歓談される天皇皇后両陛下(2023年6月、写真:共同通信社)

 では令和8年、国内公務では何が主軸になるのか。次の外国訪問はあるのか。そして昨年、初の外国公式訪問を経験された愛子さまは、国内でどのような役割を担い、存在感を示していかれるのか。元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司氏に話を聞いた。

震災15年の東北が“節目の現場”に──被災地と向き合う公務の意味

 国内公務の大きな柱として山下氏が挙げるのが、東日本大震災15周年に合わせた東北3県へのご訪問(調整中)である。

 復興は、年月が経つほど課題の性格が変わる。住宅やインフラの整備から、地域コミュニティ、医療・福祉、産業の担い手へと重心が移っていく。両陛下が被災地を訪れれば、「復興のいま」を社会が共有し直す機会にもなる。つまり、両陛下のご訪問そのものが大々的に報道され、ともすれば風化していく流れを止め、震災へ再び向き合うきっかけとなるはずだ。

 その際、愛子さまは同行されるのだろうか。

「日本赤十字社でのお仕事の関係もあり、愛子内親王殿下も被災地に関心をお持ちでしょう。被災地の方々の現状や復興の進み具合を、自分の目で確かめたいというお気持ちもおありではないかと思っています。訪問されるならいい機会です。両陛下が東北3県を一度に訪問されるなら、2泊3日は必要だろうと思います。その場合、皇后陛下のご体調が気になりますが、愛子内親王殿下がご一緒だと、安心感もお持ちになれるでしょう」(山下氏)

佐賀県赤十字血液センターを視察される愛子さま(2024年10月、写真:共同通信社)

 一方で注目されるのが、愛子さまの公務の動きだ。昨年は多くの公務を経験され、令和8年は、単独でのお出ましがさらに増える可能性がある。

大阪・関西万博会場の電力館を訪れ、アトラクションを体験される愛子さま(2025年5月8日、写真:代表撮影・共同通信社)