ラオスを訪問された愛子さま(2025年11月19日、ビエンチャンの日本語パートナーズ受け入れ校にて)/写真:代表撮影・共同通信社
目次

(つげ のり子:放送作家、皇室ライター)

 12月1日、24歳の誕生日を迎えられた天皇皇后両陛下の長女・敬宮愛子さま。今年は両陛下と共に沖縄や長崎を訪れ、平和への思いを新たにされたほか、能登半島地震の被災地で災害ボランティアの現場を視察されるなど、皇族としての活動を精力的にこなされた。

 そして、11月には初の外国公式訪問となるラオスを訪れ、現地で大きな反響を呼んだ。沿道に集まった市民から一斉に響き渡った「ガーム・ラーイ!」、ラオス語で「とても美しい」を意味するその歓声は、地元の人々の率直な祝意の表れであり、来訪への期待値の高さを象徴していた。

 SNSが広く浸透するラオスでは、愛子さまご訪問の映像や写真が瞬く間に拡散し、若い世代を中心に“愛子さまフィーバー”とも言える空気が広がった。

 そのラオスで、愛子さまと直接言葉を交わす機会を得た、2人のJICA海外協力隊員がいる。

 一人は、観光都市ルアンパバーンで伝統舞踊の継承支援や、図画工作などの情操教育に携わる久野純平さん(44)。もう一人は、南部のサワンナケート県で、産科・新生児医療スタッフの技術向上と質の改善に取り組む看護師の小林鈴夏さん(30)。

 文化と医療。まったく異なる現場に身を置く2人の証言を重ねると、愛子さまの“素顔”が浮かび上がってくる。