2月2日、街頭演説で支持を訴える自民党総裁の高市首相=長野県山形村(写真:共同通信社)
高市自民党が圧倒的優勢と報道されている選挙戦で、各党が驚いているのが、高市早苗首相のSNS戦略です。
自民党が、衆院選公示前に、ユーチューブに投稿した高市首相(党総裁)のメッセージ動画の再生回数が1億回を超えました。政治関連の動画としては異例で、Xなどで、広告として配信されていることも影響したのではないかという説が永田町を飛び交っています。
フェイク情報が入り乱れるのが「選挙の当たり前」に
なにしろ、公示前日の公式チャンネル(登録者数19.6万人)への投稿が2月4日で1億の大台を超えました。日本のミュージックビデオの最速とされているYOASOBI(音楽ユニット)の『アイドル』でも、35日かけて達成した数字ですから、支持率の高さや自民党300議席という予測も頷ける数字です。
これまで、自民の最多再生は石破総裁の2024年衆院選での2200万回。自民の約3倍の登録者数がある参政党でさえ、昨年5月に投稿した動画は約4800万回。国民民主は約1400万回が最多で、中道改革連合などは100万回に留まっています(今年1月公開ですから無理もありませんが)。
公職選挙法では、候補者個人の有料ネット広告は禁じられていますが、政党は選挙運動用サイトに直接リンクする広告なら認められているため、政党交付金が多い政党ほど広告費が使えます。こうした、不公平になりかねないシステムが高市人気の一部を担っていることになります。
ユーチューブやXで活躍している経済・政治系のインフルエンサー「ダニエル社長@令和の軍師」こと大原昌人氏は「最低でもこの動画1本で2億〜7億円は広告費がかかってる」と推測しています。
もともと高市氏には、宣伝費に関する疑惑がありました。
たとえば、2024年の自民党総裁選で敗れたものの、政治資金報告書には8000万超の宣伝費が計上されていました(総裁選は自民党内での選挙なので、広告は自由)。
その時、疑惑が浮上したのが、「クラウドワークス」という仕事仲介大手のウェブサイトで公開された仕事・求人募集の情報でした。2024年の12月頃、「高市早苗さんなど、著名人や時事ニュースの解説動画」や「日本称賛系」「中国批判系」といった内容の動画作成依頼がクラウドワークス上に掲載され、話題になっていたのです。
