「組織間戦略」から予想する自動車再編
「組織間戦略」からEVの戦略的提携の位置付けを分析してきた。
この分析を基に自動車再編の行方を、大胆に予測してみる。
現場で無駄を省くピラミッド構造のケイレツよりも、EV戦争ではAIやソフトウエア等の多岐にわたる企業間の共創が必要になる。簡単に言えば、EV戦争における「組織間戦略」の動きは、左下から右上への動きと言える。
このため、1つ目は、ホンダは、日産との経営統合よりも、ソニーとの提携強化を選んだほうが生き残れる可能性があり、選ぶのではないかと予測した。
2つ目は、日産にとって、鴻海と提携しEVPFに参画したほうが企業価値を高められると予測した。ルノーは、日産株の全部または一部を鴻海に売却する可能性を予測する。
各提携の位置付けからみた、あくまでも大胆な予測である。
「組織間戦略」から見た戦略的提携は、大企業だけではなく、中堅・中小企業にも教訓がある。中堅・中小企業の強みと弱みを分析し、弱みを助けてほしいと言っても、誰も助けてくれない。自社の強みと他社の強みから、新しい価値を「共創」できる提案を作って交渉できれば、提携への可能性が開ける。