ボルトン氏が考えるいい人選、ひどい人選
ボルトン:国務長官のマルコ・ルビオ、内務長官のダグ・バーガムなどはいい人選だと思います。でも、マット・ゲイツ元下院議員を司法長官候補に選んだものの、彼は過去に問題があり、辞退に至りました(※)。
※マット・ゲイツ元下院議員に関しては、議員在任中、買春と違法薬物に数万ドルをつぎ込んだ過去があると米下院倫理委員会が調査報告書を公開したため、ゲイツ氏本人がトランプ政権入りを辞退した。
また、国家情報長官のトゥルシー・ギャバード、FBI長官のキャッシュ・パテルなどは誤った人選だと思います(※)。こうした方々も、適正かどうかの確認が難航する可能性もあります。
※トゥルシー・ギャバード氏は、かつてシリアでアサド大統領と接触したことが問題視されている。キャッシュ・パテル氏に関しては経験不足だという批判がある。
──イーロン・マスク氏が、新設された「政府効率化省(DOGE)」のトップに選ばれました。
ボルトン:「政府効率化省」は政府の一部とは言えません。ただDOGEは「Department of Government Efficiency」という名称の頭文字で、それだけのことです(※)。
※イーロン・マスク氏はドージコイン(Doge Coin)という仮想通貨を支援しており、自分がトップに就任した政府効率化省(DOGE)と名称が重なることに、意味があるのではないかと言われている。
政府の支出と規制を削減する方法を検討することは悪いことではありません。問題は、いわゆる給付プログラムである社会保障、すなわちメディケアやメディケイドが予算の最大の要素であり、トランプがこれに手を付けたくないと言っていることです。
6.8兆ドルの予算のうち、年間3兆ドル以上がこれに当たります。ここに手を付けない以上、大幅なカットは望めません。