「世界一流の軍隊」を目指す習近平
もう一つのステルス爆撃機H-20(航続距離8500~1万2000キロメートル)は「空飛ぶ翼」の設計を採り入れ、米軍が開発する世界初の第6世代長距離戦略爆撃機B-21と比較される。習近平国家主席が目指す「世界一流の軍隊」を実現するための最新兵器だ。
ナショナル・インタレスト誌によると、戦術・中距離ステルス爆撃機JH-XXの存在は米国情報機関によって以前から確認されていたが、機体の詳細は厚いベールに覆われてきた。米国防総省は核兵器運搬も可能な戦闘爆撃機の可能性があると警鐘を鳴らしてきた。
米国防総省は2023年「中国人民解放軍空軍は新型のH-20ステルス戦略爆撃機の開発により戦力投射能力を拡大しようとしている。中国国営メディアはこの新型ステルス爆撃機は通常任務に加え、核任務も担うと伝えている。中距離ステルス爆撃機も開発している」とJH-XXにも言及していた。
「先進爆撃機の開発には10年以上かかる」(国防総省)ものの、航続距離2000~4000キロメートル(推定)のJH-XXは東シナ海と南シナ海における中国の領有権主張を守るために投入され、空母でも運用可能とみられている。