ファーンボロー国際航空ショーでの次世代戦闘機「テンペスト」の新しいコンセプトモデル(写真:Cover Images/Cover Images via ZUMA Press/共同通信イメージズ)
拡大画像表示

(国際ジャーナリスト・木村正人)

「テンペスト計画のおかげで私たちは日本との関係を強化」

[ロンドン発]日英伊が進める次世代戦闘機の共同開発について、英空軍の作戦副司令官を務めたグレッグ・バグウェル氏が筆者の取材に応じ「日本はこのプログラムに全く新しい視点をもたらしてくれる。非常にエキサイティングなものになる」と期待を寄せた。

元英空軍作戦副司令官のグレッグ・バグウェル氏(筆者撮影)
拡大画像表示

  バグウェル氏はユーロファイター・タイフーンが日本に初派遣された日英戦闘機共同訓練(2016年)に参加、「日本の防衛相はラガーメンだった」と中谷元衆院議員を振り返った。「今はそれに続くテンペスト計画のおかげで私たちは日本との関係を強化している」と強調した。

 英国は2035年ごろの就役を目指し第6世代ステルス戦闘機を開発するテンペスト計画を進めていた。レーダーを回避するステルス機能、操縦士の意思決定、センサーデータ分析、自律ミッションを支援するAI(人工知能)、ドローン(無人航空機)群を制御する能力を併せ持つ。

 日英伊によるGCAP(グローバル戦闘機計画)が22年に発表され、英国のテンペスト計画と日本のF-X計画が統合された。パートナー3カ国の資源と専門知識を結集し、より効果的で、財政的に持続可能で、相互運用できる戦闘機を開発する目標が掲げられた。