ウクライナのゼレンスキー大統領(写真:ロイター/アフロ)
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(国際ジャーナリスト・木村正人)

供与されたF-16が墜落、ウクライナ側が誤射か

[ロンドン発]ウクライナ戦争はウォロディミル・ゼレンスキー大統領がロシア西部クルスク州侵攻を敢行したことで両者ノーガードの壮絶な打ち合いの様相を呈してきた。ロシア軍はウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロフスクに肉薄する。

 筆者がウクライナ取材の定宿にしていた中部クリヴィー・リフのオーロラ・ホテルは8月26日深夜に空爆を受け、行きつけのジョージア料理のレストランやマクドナルドも被害を受けた。このホテルは国際支援団体も使っていたのでショックを受けた。

 同じ日、西側から提供された米製多用途戦闘機F-16がロシア軍のミサイルと自爆型ドローンを撃墜する任務中に墜落。ゼレンスキー大統領は4日後、ミコラ・オレシュチュク空軍司令官を解任した。ウクライナの防衛システムが誤って迎撃した可能性が浮上している。

西側からウクライナに供与されたF-16が墜落、パイロットも死亡した。ウクライナ側の防空システムによって誤って撃墜された可能性が高いという(写真:AP/アフロ)
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 クリヴィー・リフを拠点に戦闘外傷救護を指導しながら戦況をウオッチしてきた元米兵マーク・ロペス氏にインタビューした。ロペス氏は1974年から30年間、米陸軍で機甲と空挺の任務につき、イラクやアフガニスタンに従軍。2014年からウクライナ軍を現地で指導している。