2月22日、アリゾナ州フェニックスで行われているドジャースの春季キャンプで汗を流した大谷翔平(写真:AP/アフロ)
目次

 二刀流の怪物にとって国際大会は、いつも「出る」か「出ない」かの二択では終わらない。

 3月開幕の第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に臨む野球日本代表・侍ジャパンには大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)が2月26日の練習から合流する見込みだが、今大会は打者専念。団側も「投げない」前提で運用する構えだ。

 ところが「投げない」は、必ずしも「投げなくていい」という意味ではない。

WBCでは「打者専念」ながらMLB開幕に向け二刀流の調整も

 所属先のドジャースでは二刀流として今季の本格復帰をにらむ以上、合流後も投手としてのスローイング・プログラムを止められない。実際、球団側はWBC後の3月下旬(フリーウェイ・シリーズ)で短いイニングから登板させ、開幕ローテへ段階的に接続する青写真を鮮明にしている。

 つまり大谷は代表でDHとして「勝ち」にコミットしながら、同時にドジャースでは投手としての調整プログラムも止めずにこなし続けなければならない。

 しかも侍ジャパン内での立場は、打者一本でありながら前回より軽くない。31歳の今回は、若い国内組の「新顔」を抱えるチームの中で、もはや中心の一角、いや重心そのものとなる。

 東京ドームで行われる侍ジャパンの1次ラウンドC組の戦いは、3月6日夜の台湾戦から幕開けとなる。早いもので気が付けば、もうカウントダウンが始まる段階に迫った。

 その目前で、慌ただしく日本代表に合流する大谷も打者としての調整のみならず、ドジャースからの要請もあってブルペンの準備を同じ時間軸に押し込まなければならない。