「日英伊共同開発にとっての脅威は米政権の圧力」

 トゥサ氏は「GCAPのパートナー3カ国は、過去2~3年にF-35の調達を急いだ国よりもF-35の運用経験が豊富。3カ国が出した答えが新しい戦闘機システムを構築することだった。GCAPにとっての脅威とは何か。米政権がテンペストをやめるよう圧力をかけようとすることだ」と書く。

 前出のバグウェル氏は9月4日、英議会で開かれた英シンクタンク「ヘンリー・ジャクソン・ソサエティー」のイベントで「私たちは戦争から重要な教訓を学ぶ必要があり、間違った教訓を学ばないようにしなければならない」と強調した。

「私にとっての本当の脅威は、人々が今ウクライナを見て、ああ、未来が見えると思うことだ。ドローンが私たちの問題を解決してくれると思い込むことだ。ウクライナ戦争でドローンが目立っているのは航空戦力の存在感が見えないからだ」(バグウェル氏)

「ロシア軍は航空戦力を温存している。北大西洋条約機構(NATO)の航空戦力を最も恐れているからだ。彼らが一番失いたくないのは、万が一NATOが攻撃してきた時に自分たちを救ってくれる唯一のものだと信じている航空戦力だ」と戦闘機の重要性を強調した。