「総合型選抜」「学校推薦型選抜」とは何か

 知らない読者もいると思うので、まず総合型選抜、学校推薦型選抜について説明しておこう。

■総合型選抜
学校側が入学時に求めている学生像(アドミッション・ポリシー)を基準に合否を決める、旧AO(アドミッション・オフィスの略)入試に該当する。AO入試がきちんと学力を担保していなかったという反省から、提出書類や面接、小論文、プレゼンテーションなど何らかの形で学力を見るように変わった。基本、学校長の推薦は不要。9月1日以降に選考が始まり、合格発表は11月1日以降と決められている。国立大学や難関私立大学では高いレベルでの探究学習への姿勢やその成果を求められるが、AO入試と変わらず入学者確保に使っている私立大学も多数あるのが現実。

■学校推薦型選抜
学校推薦型選抜には公募制と指定校制の2種類ある。名称の通り学校長の推薦が必要で、出願条件として評定平均値が定められていることが多い。高校の学習状況や課外活動など日ごろの努力を評価するほか、小論文や面接を課す場合も多い。付属校・系属校からの進学もこの分類に入る。選考期間は9月~12月。

 学校推薦型選抜の内訳も見てみよう(別掲【グラフ2】参照)。


拡大画像表示

 国立大学・公立大学は公募制推薦がほとんどで、私立大学も公募制が最多ではあるが、付属校、指定校制も多いことが分かる。このように入学ルートは国公立大学と私立大学では大きく異なる。