(国際ジャーナリスト・木村正人)
「デジタル産業は温室効果ガス排出の責任を負う」
[バクー発]アゼルバイジャンの首都バクーで開かれている国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)で国際電気通信連合(ITU)のドリーン・ボグダンマーティン事務総局長は「環境に配慮するという点でデジタルはさらに進化しなければならない」と力を込めた。
「デジタル産業は環境への影響を削減することが可能であり、また削減しなければならないという共通の信念の下、エネルギーと資源を投入し、気候危機への取り組みにその可能性を活用することを約束する」とボグダンマーティン事務総局長は言う。
昨年、アラブ首長国連邦(UAE)で開かれたCOP28でデジタルとグリーンを両立させるためグリーン・デジタル・アクション・トラックが立ち上げられ、COP29で初の「デジタル化の日」(11月16日)が設けられた。温室効果ガス排出を考慮してデジタル化を進めるのが狙いだ。
「世界のデジタル産業は温室効果ガス排出の責任を負っている。と同時に温室効果ガス排出を相殺するのに役立つ人工知能(AI)による素晴らしい解決策に目を向けることができる。私たちは人類と地球のためになるグリーンな方法でデジタル化を進めなければならない」