グーグル、マイクロソフト、アマゾンの排出量は激増
AIプログラム、特にChatGPTやその他の高度な機械学習モデルには指数関数的な計算能力が必要だ。プログラムはデータセンターに設置されたサーバー上で1秒も休むことなく稼働し、膨大な電力を消費する。オーバーヒートや故障を防ぐためのサーバーの冷却にも電力が要る。
国連の報告書「グリーン化デジタル企業 2024」によると、AI開発者で大手クラウドプロバイダーのグーグル、マイクロソフト、アマゾンは操業時の温室効果ガス排出量が2020~23年にかけ62%増加した。電力使用量の増加はもっと著しく同じ期間に78%も増えている。
調査対象となった200社のうち148社が22年の電力消費量を518テラワット時と報告している。これは世界全体の約1.9%に相当する。消費量が最も多い10社はこのうち51%を消費しており、21年より9%も増えていた。
世界経済フォーラムは今年4月、AI専用の計算能力が約100日ごとに倍増していると報告。AIタスクの実行に必要なエネルギーは毎年26~36%のペースで増え続けている。化石燃料から電力を調達している場合、二酸化炭素排出量を増加させる。