原子力発電と契約

 効率的なハードウェアを導入し、アルゴリズムを最適化することで計算に必要なエネルギーを削減できる。例えばAIモデルのトレーニングや推論段階での電力使用量に上限を設ければ、12~15%のエネルギー削減につながる。もう一つの解決策は再生可能エネルギーや原発だ。

 マイクロソフトのAIに使うデータセンターに20年間にわたり電力を供給するため、米コンステレーション・エナジーは9月、ペンシルベニア州のスリーマイル島原発1号機を16億ドルかけ再稼働させると発表。同2号機は1979年に炉心溶融(メルトダウン)事故を起こしている。

 10月には、グーグルが米国次世代原子力発電のカイロス・パワーが開発する先進的な小型モジュール原子炉(SMR)からの電力を購入する計画を発表した。2030~35年に計7基のSMRを設置し、500メガワット規模の電力供給を目指す。

 アマゾンもエナジー・ノースウエストやドミニオン・エナジー、XエナジーとSMRプロジェクトの推進に向け契約を締結。ノースウェストと最大960メガワット規模、ドミニオンと300メガワット規模の電力供給を目指す。