
お祭りムードに水を差す気は全くありません。ただ、参加される方には万全の注意を払ってほしいと願っています。
2025年4月13日に開幕する2025年日本国際博覧会「大阪万博」に、私は近づく気になれません。
その理由は、公式発表の数字を検討すると、3年前に韓国ソウルの繁華街「梨泰院(イテウォン)」で発生した雑踏事故のような最悪の事態が懸念されるからです。
万博に近づく気にならない第1の理由は、生命身体の安全を考えてのことです。万博自体を根拠なく悪しざまに言う考えは一切ありません。
安全であれば、私も見た上で、ダメならダメと書くでしょう。
でも以下に試算する通り、開場に近づくことそのものに一定以上のリスクを検討せざるを得ないのです。
身近な人には「やめといた方がいいよ」と忠告しています。
末尾にも書きましたが、よほど閑古鳥が鳴いて、広々としているようなら「覗いてみるのもいいかも」と言うかもしれません。
しかし、現時点では「君子危うきに近づくべからず」である、というのが正直な思いです。
国が主催に関わり、オープニングには天皇・皇后陛下なども呼ばれているとの報道も目にしましたので、一国民として、納税者として、また関連の基礎に経験のある一大学教官として、以下根拠とともにリスクの所在を指摘し、未然の回避に資することを考えたいと思います。
随所にリスクが疑われる背景
事故が起きる可能性が一番高いと心配するのは、「トランスポーテ―ション」。つまり、会場への出入りやパビリオン内外で人流が局所的に集中する場所です。
交通工学で「ボトルネック」と呼ばれるエリアに人が殺到するケースです。
もちろん、それ以外にも、メタンガスの爆発とか、「空飛ぶ車」こと軍事用ドローンの民生転用飛行物とか、そもそも「大屋根リング」そのものの構造とか、物理的な事故が起きそうな情報は多数目にしています。
また「石の屋根」という、公金の無駄遣いが疑われるケースなどは、別稿も準備しようと思っていますが、こちらは物理的な事故が起きるとは思いません。
また、「情報事故」という意味では、生体個人情報の取り扱いなど、最初から事故が疑われる建て付けで万博自体が開催されている懸念があり、これについてはしっかり裏を取って検討すべきと思います。
しかし、私が一番現実的なリスクと思うのは、例えば花火大会など子供を含む来場者が詰めかける場所で、歩道橋に人が押し寄せ、なぎ倒されるようなタイプの人災です。
この「会場マップ」を見てください。
「都市計画」的な観点で見れば、ほぼ無計画と言っても過言でない、途上国の下町(もっとはっきり書けば、南米ブラジルのファヴェーラや、タクシーで外から見たことがあるケニアの首都ナイロビのキベラなどを彷彿させる「すし詰め状態」の景観からは、一定の人災を想起せざるを得ませんでした。
そこで第一に思い出したのが、冒頭にも引用した韓国、ソウルで3年前に発生した「梨泰院雑踏事故」の実例です。