4.ロボティネまで1回目の突破作戦成功
ロボティネ奪回で行われた地上軍の作戦は、突破作戦であった。
軍事的に言う攻撃機動の3つの方式である迂回作戦、包囲作戦、突破作戦の典型的な作戦である。
迂回・包囲・突破作戦の形
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突破作戦はどのような順番で行われるのか。
戦術書には、第1段階は「突破口の形成」、第2段階は「突破口の拡大」、第3段階は「突破目標の奪取」と書いてある。
その後、突破目標を奪取したならば、その成果を拡張して敵を包囲殲滅に導き、さらに後方の目標の奪取を図るものである。
突破の3段階
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ウクライナ軍の攻勢は当初、東部戦線のドネツク南部~西部戦線まで、4から5か所の突破作戦を実施した。
現在は、オリヒウからロボティネの方向に戦力を集中して攻撃し、ロボティネを奪回し、さらに南下している。
他の突破正面は、攻撃を継続しているか圧力を加え続けているかであり、ロボティネほど戦力を集中して攻撃してはいない。
オリヒウからロボティネまでは、ロシア軍の前進陣地から第1防御ラインにあたる。
ウクライナ軍は、他の正面の戦力を削って、ロボティネ正面だけに攻撃衝力(攻撃を与え続ける力)を与え続けている。