トヨタがニューヨーク国際自動車ショーに出展した小型EV「ロンバス」コンセプトカー(資料写真、2022年4月13日、写真:Abaca/アフロ)

(湯之上 隆:技術経営コンサルタント、微細加工研究所所長)

GW後もクルマ生産停止

 GW(ゴールデンウィーク)に入って2日目の4月30日、半導体不足の長期化などにより、トヨタとダイハツ工業がGW中はもちろんGW明けもクルマの生産を停止するという記事が日本経済新聞に掲載された。

 記事によれば、トヨタは、GWの4月30日から5月8日まで国内全14工場を停止する。その中で愛知県豊田市の高岡工場は5月9日まで、愛知県刈谷市のトヨタ車体の富士松工場は16日まで、それぞれ一部ラインの稼働を休止するという。

 またダイハツ工業は、これまで休業延長を発表していた滋賀第2工場に加えて、大分第1工場と本社工場の一部を追加し、当初計画の4月30日~5月8日から3日間、停止期間を延ばす。加えて京都工場も5月18~19日に停止する予定である。

 この日経新聞4月30日の囲み記事の隣に、クルマメーカーからすると頭が痛くなるような、「半導体、24年までは不足」という記事が掲載されている。この記事では、米インテルのパット・ゲルシンガーCEOが4月28日の決算発表会で、「生産能力や生産設備の制約により、半導体不足は少なくとも2024年まで続く」と述べたことが記載されている。

 このような半導体不足はいつまで続くのだろうか?

 筆者は、インテルのCEOが言った「少なくとも2024年まで」には半導体不足は解消せず、さらにもっと長期的かつ慢性的に半導体不足の状態が続くと思い始めている。