三菱自動車のテイストが好きなユーザーを満足させられるか

 ファーストインプレッションをまとめると、第2世代デリカミニは車体形状が大きく変化したものの、第1世代で築いたイメージをおおむね上手く踏襲したモデルに仕上がっていた。

 懸念材料は価格が上昇したことと、あまりに上手くイメージを受け継いだため新味に欠けると受け取られる可能性があることだが、最低地上高が160mmあり、オフロード走行もある程度考慮されたシャシーチューニングを持つ軽スーパーハイトワゴンは現状、デリカミニしかないので、それほど大きな影響は受けないのかもしれない。

 ちなみに第2世代デリカミニで少々残念に思われたのは、今回のロードテスト車とは別の2WDモデルだ。

 第1世代はAWDのみ最低地上高160mm、大径タイヤ、専用サスペンションチューニングが与えられ、2WDはいわばファッションだけのクルマだった。第2世代は開発の時間的余裕がある分、2WDもデリカミニチューンのモデルになるのではと期待したのだが、フタを開けてみるとeKスペースと同じ足、同じ最低地上高という仕様だった。

AWD(4輪駆動)はSUVの最低ラインである最低地上高160mmをキープ(筆者撮影)

 グラベルやスノーを含むドライブモードセレクタを装備している点はeKスペースと異なるが、デリカの名を冠するのであれば、三菱自動車がこれぞというシャシーチューニングを与えたほうが、ブランド力を作るのに断然寄与しただろう。

 もちろん普通に走るにはeKスペースと同じ足で十分なのだろうし、顧客の多くは区別がつかないかもしれない。だが、数ある軽スーパーハイトワゴンの中でわざわざ三菱車の高価なデリカミニを選ぶ顧客は、たとえ味の区別に疎いとしても、味の違いは求めている。

 事前受注は第2世代もAWD比率は53%と、第1世代と同様2WDを上回ったという。顧客はちゃんと知っているのである。2年後、あるいは3年後のマイナーチェンジ時には2WDも“デリカ味”になればいいのにというのが個人的な感想である。

 それはともかくクロスカントリー4×4テイストがさらに色濃くなった第2世代デリカミニのAWDは、軽スーパーハイトワゴンの実用性を享受しながらアドベンチャー気分を味わいたいユーザー、三菱自動車のテイストが好きなユーザーにとって満足度を得やすいモデルに仕上がったことは間違いない。最低地上高に余裕があることから雪国への適合性も高そう。

 果たして今後のセールスがどう推移するか興味深いところだ。