マイクロソフトのサティア・ナデラCEO(1月21日スイスのダボス会議で、写真:AP/アフロ)
米IT大手のマイクロソフト(MS)とメタが発表した2025年10~12月期決算は、ともに純利益が過去最高を更新した。
メタは売上高でも過去最高を記録。生成AIサービスの普及がクラウド事業やデジタル広告を押し上げ、盤石な収益基盤を証明した形だ。
一方で、両社ともAIインフラ拡充に天文学的な資金を投じる方針を鮮明にしている。巨額投資を将来の利益へといかに結実させるか、AI覇権を巡る「投資効率」の証明が両社共通の課題になっている。
MS、純利益6割増の過去最高 AI需要底堅くも巨額投資を懸念
マイクロソフトが1月28日発表した2026会計年度第2四半期(2025年10~12月期)決算は、売上高が前年同期比17%増の812億7300万ドル(約12兆4600億円)、純利益は60%増の384億5800万ドル(約5兆8900億円)だった。
生成AIサービスの急速な普及を背景に、純利益は4四半期連続で過去最高を更新。1株利益は5.16ドルとなり、売上高、利益ともに市場予想を上回った。
12四半期連続の増収増益を達成し、AIが同社の屋台骨であるクラウド事業を強力に牽引する構図が鮮明となった。
一方で、AIインフラの拡充に向けた四半期ベースの設備投資額は過去最高の375億ドル(約5兆7500億円)に達した。
市場の期待を上回る投資負担の重さが嫌気され、28日の米株式市場の時間外取引で同社株は、終値から約6%下落した。
インテリジェント・クラウド29%増、供給不足が成長の「壁」に
売上高全体の約4割を占める「インテリジェント・クラウド」部門は、前年同期比29%増の329億700万ドルと好調だった。
AI事業の基盤となる「Azure(アジュール)」などの売上高は39%増を記録。3四半期連続で4割近い高い伸びを維持している。
業績を押し上げた要因の一つが、出資先である米オープンAIとの関係強化だ。同社の営利法人への転換に伴う会計上の処理変更により、今期は76億ドルの持ち分法投資利益が純利益に上乗せされた。
アジュールの受注残のうち約45%がオープンAI向けであることも初めて公表され、AI戦略における両社の密接な連携が改めて浮き彫りとなった。
エイミー・フッドCFO(最高財務責任者)は投資家向けの説明で、クラウド事業のさらなる成長を阻んでいるのは需要ではなく「供給の制約」であると言及。「AI向けハードウエアの調達が追いつかず、アジュールの収益可能性を押し下げている」と述べた。
データセンターの能力不足が成長のボトルネックとなっている現状を認め、今後2年間でデータセンター容量を倍増させる計画を強調した。