高速性能化した電池セルの実力とは
さて、気になる電費と充電についてはどうか。電費(EVの燃費)の向上には、様々な要因がある。
まず、電池セルは第2世代から刷新しているが、アリアとはサプライヤーが違う新型設計だ。
高性能化した電池セルに対して、「ナビリンクバッテリーコンディショニング」が有効に効く。これは、カーナビにセットされた走行予定ルートが、バッテリーに対する負荷が低いとクルマのシステムが判断した場合、バッテリーの温度管理モードを自動的に切り替えて、エネルギー消費量を減らしてくれる機能だ。
急速充電では、クルマのシステムが充電後の走行ルートのバッテリーに対する走行負荷が低いと判断した場合、バッテリーの温度を自動調整し、急速充電時の電力受入量を増やす仕組みだ。
15分の急速充電で約250kmも走行できる
ボディデザインでは理想的な空気の流れを生み出すファストバックのシルエットを採用。ホイール開口部を最小化し、フロントグリルシャッターを採用、さらにクルマの下面をしっかりとカバーした。
その結果、このクラス最高レベルとなる、空気抵抗に関する係数のCd値で、0.26(北米仕様は0.25)を実現した。
こうした各種の技術革新によって電費は向上。急速充電では、充電率のSOC(ステート・オブ・チャージ)が10〜80%で、バッテリー温度25度の場合に、出力150kW充電を15分間続けるだけで、約250kmまで走行できるようになった。
むろん、出力150kWの急速充電器の普及がまだ初期段階であり、一般的には50kW程度の急速充電器が少なくない。東北自動道では、90kWの急速充電器の設置も進んでいるところだ。
いずれにしても、サービスエリアでの休憩時間を、第2世代リーフに比べて、より有効に活用できるようになったことは間違いない。