
4月に発売されたスバル新型「フォレスター」の販売が好調だ。スバルによれば、発売1カ月で受注は1万を超えた。新開発のストロングハイブリッドがフックとなり販売を押し上げている。筆者としては、1.8Lターボエンジン搭載のSPORTの進化に興味があり、SUBARU(スバル)本社からフォレスターSPORTを借りて、関東周辺各地に出かけてみた。走行距離は400km。様々な走行シーンで感じた先代モデルとの違いをレポートする。
(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)
「おかげさまで、販売が好調です」
5月前半、横浜赤レンガ倉庫で開催された自動車関連イベントで、新型「フォレスター」の只木克郎PGMからそう聞いた。
PGMとは、プロジェクト・ゼネラル・マネージャーの略称で、スバル商品事業本部で各モデルの開発責任者を指す。
この時点で、新型フォレスターSPORTをスバル本社から借りることは決まっていたので、只木PGMにそれを伝えると「走りの進化をじっくり体感してほしい」というコメントをもらった。
その1週間後、JR恵比寿駅にほど近いスバル本社を訪れた。
1Fには販売会社の東京スバルのショールームがあり、ここでのイチ押しは当然、新型フォレスターだ。2.5Lストロングハイブリッド搭載の「X-BREAK」と「Premium」、そしてお目当てのSPORTの姿があった。

新型フォレスターは以上の3グレードがラインアップされているが、商品企画上の設定としては「本格アウトドア仕様を求める層」へのX-BREAK、「上質感を求める層」へのPremium、そして「ターボらしい走りを求める層」へのSPORTと分類している。
そうとはいえ、フォレスターは全グレードが水平対向エンジン+シンメトリカルAWDというスバル独自技術を搭載しており、日常づかいからアウトドアまで幅広い需要に適合するモデルなので、どのグレードでもフォスターらしさを味わえることに大きな違いはない。