ボッシュ本社の地下で見た、エーミング作業の様子。一体、エーミングとは何なのか(写真:筆者撮影)
「エーミング」という言葉を聞いたことがあるだろうか。新しく導入された自動車に関する修理作業のひとつだが、ユーザーはもとより自動車業界に身を置く人でも知らない人が多い。その最新動向について、ドイツの大手自動車の関連企業であるボッシュの日本国内研究施設で、実際にエーミング作業を見ながら詳しく話を聞いた。
(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)
横浜市北部に広がる、港北ニュータウン。その中核地域で、大規模商業施設などが立ち並ぶ横浜市営地下鉄・センター北駅から徒歩約5分の場所に、近代的なオフィスビルを構えるボッシュ株式会社の日本法人がある。
横浜市都筑区の横浜市営地下鉄 センター北駅にほど近い場所にあるボッシュ本社(写真:筆者撮影)
ボッシュは東京渋谷区にあった本社機能など、東京と横浜に点在していた事業所を2024年5月に集約してこの地に移転。現在はこのオフィスビルに約2000人が就業する。
ボッシュ本社は都筑区民文化センターと同じ敷地にあり、ボッシュ本社1階のカフェなどは一般利用もできる(写真:筆者撮影)
ドイツを本拠とするボッシュは、1880年代に独自のエンジン点火システムを考案したことが始まりとなり、それ以降は自動車部品大手メーカーとして、日本の自動車メーカーを含め世界各国で事業を展開している。
ボッシュのもうひとつの顔が、自動車整備工場のネットワークサービス「ボッシュカーサービス」だ。1920年代から事業を始め、2025年時点では世界150カ国以上に1万店舗以上を展開し、日本国内でもさらに事業規模を拡大しようとしている。
そうした中で、ボッシュが注目しているのが「エーミング」関連事業である。
では、このエーミングとは何か?