掘り返して出てきた水の流れ

 その後のワークショップでは、坂田の指示の下、水の流れや川砂が出てくるまで土や泥をかき出した。場所によっては2~3mも掘り進めた。

「ユンボでかき出すほうが速いと思うかもしれないけど、ユンボだと細かな土の変化が分からないから、これは手作業でなければダメ。結構な重労働だけど、やり始めると意外に楽しくて『川砂が出てきました!!』と大騒ぎになりましたね」

 そう坂田は語るが、水がこんこんと湧き出している今の姿を見ると、土砂で完全に埋まっていたとは思えない。

土砂をかき出して見つけた水脈土砂をかき出して見つけた水脈
この場所は2m以上も掘り進めたこの場所は2m以上も掘り進めた。斜面はシガラを組んでいる

 それにしても、土砂で埋まった水脈をどのように見つけ出すのか。坂田に尋ねたところ、地下に水の流れがある地表部分には、ボコッとした穴が空いていることが多いという。そういうところをせっせと掘り、水脈を探していくのだ。

穴の空いているところを掘ると、このように水が流れている穴の空いているところを掘ると、このように水が流れている