退避場所に関する具体的な「レベルチェック・シート」も掲載
【項目7】の「空襲時の避難」は、より具体的な中身で、迅速にシェルターや安全な場所に避難することが重要だが、軍事攻撃がある場合は、その地域からの脱出も考えなければならないと説く。
退避場所としてはスウェーデン国内に多数構築される「民間防衛シェルター」がベターで、衝撃波や爆弾の破片、核兵器の爆風・熱波、さらには放射性降下物、化学兵器のガス、生物兵器に対しても、他の避難場所よりも高い防護性能を発揮するという。
他の避難場所としては地下室、地下駐車場、地下鉄の駅も有効で、トンネルや壁も一定の効果が期待できると指摘している。さらに屋外よりも屋内の方がより安全だが、その際はできるだけ窓のない部屋を選ぶことが望ましいと説明。
また屋外で避難する時間がない場合は、とにかくその場で地面に伏せ、小さな穴や側溝があれば、迷わずそこにもぐり込み身を隠すことを求めている。
退避場所に関するレベルチェック・シートを、イラストとともに掲載している点も特徴的だ。防御効果の低い方から「屋外の小穴や側溝」→「トンネル内や橋梁の橋脚(壁)」→「窓のない屋内」→「地下室、地下駐車場、地下鉄駅」→「民間防衛シェルター」と記し、一目で分かるように工夫している。
核・化学・細菌(NBC)兵器の攻撃に対する避難に関しても、別コーナーで扱っている。一般の空襲と基本的には同様の避難方法としつつも、民間防護シェルターがベターだと指摘している。
一方、放射線レベルは数日で大幅に低下するとし、過度な恐怖を抱かないような配慮も忘れない。