ウクライナ経由のガス輸送は「ロシアとウクライナの決定次第」
その一方でウクライナ経由のガス輸送は「ロシアとウクライナの決定次第」とも付け加えた。スロバキアの国営エネルギー会社SPPはソカール社とパイロット契約を結んだ。ペレグリニ、アリエフ両大統領は兵器産業についても協議し、両国企業が合弁会社を設立する意向だと述べた。
天然ガスは液化してLNGにして輸送できるが、液化・再ガス化設備などインフラコストが高くつく。初期費用はかかる一方で大量のガスを効率的に長期間輸送できるパイプラインが使えない場合、スワップ取引が行われることが多い。
ただウクライナの国営エネルギー会社ナフトガスのオレクシー・チェルヌイショフ最高経営責任者(CEO)はインタファクス・ウクライナ通信に「契約終了後、契約を延長することも、ロシアと新たな契約を結ぶことも考えていない」と述べている。
地球温暖化で海氷が溶け、北極圏の地政学も一変する。
環境保全団体WWFグローバル北極プログラムのエレナ・トレイシー博士は「北極海航路は過去10年間で船舶数は37%増、航行距離は倍増した。北極圏の生物多様性と沿岸地域社会のリスクは海運によって増大している」と言う。