- マツダが新たに国内導入したSUV「CX-80」を四国・徳島-神戸間で試乗した。走行距離は2日間で200km強、高速道路やワインディング路、都市部の市街地などさまざまな場所を訪れた。
- CX-80は、マツダが2030年を見据えた電動化の移行期に導入した「ラージ商品群」に属し、マイルドハイブリッドやプラグインハイブリッドをラインアップしている。
- 主査の柴田浩平氏をはじめ同車の開発に携わったマツダ関係者、そして技術領域の役員との意見交換を通じて、先行して市場導入されている「CX-60」との違いを検証してみたい。
(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)
>>【写真8枚】マツダ「CX-80」と「CX-60」の違いを写真で見る
徳島阿波おどり空港で見た「CX-80」は、日本車としてはかなり大きなクルマという印象を受けた。全長4990mm×全幅1890mm×全高1770mmと、アメリカのミッドサイズSUVといった風貌だ。
対するCX-60は、全長が250mm短く、全幅は同じで、全高が25mm低い。
こうしたサイズの差は、2列シートと3列シートの違いによるものだ。「CX-5」と「CX-8」との違いに近い商品戦略だと言えよう。
ただし、「CX-8」でも同様だが、「CX-80」でも単純に1列シート分を延長したという商品設計ではない。CX-60と、CX-80はそれぞれ商品として求める方向性が違う。
その上で、同じプラットフォーム(車体)を採用することで量産効果を狙っている。
ではここで、マツダのプラットフォーム(車体)を軸とした商品戦略の全体像を整理しておきたい。
大きく分けて、3つに分類できる。