
ホンダは3月4日、東京の青山本社で「2025 F1 事前取材会」を開催した。F1は、フォーミュラワン世界選手権のことで、四輪のロードレースでは世界最高峰に位置する。ホンダは日本でF1をどのように盛り上げていくのだろうか。F1市場の現状とあわせて今後の可能性を展望してみたい。
(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)
今シーズンのF1は3月16日決勝のオーストラリアグランプリを皮切りに、4月6日決勝の第3戦日本グランプリなど12月のアブダビグランプリまで全24戦で競われる。ホンダにとっては、1965年メキシコグランプリでのF1初優勝を飾ってから60年となるアニバーサリーイヤーでもある。
また、来年からホンダ本社の直轄事業であるワークス活動として新しい規定によるパワーユニットをアストンマーティンに供給をするため、最終準備の真っ只中だ。
そうした中、ホンダが今回の取材会で示したのは、先進的な技術についてだけではなく、F1を活用した新たなるビジネスチャンスの開拓についてだった。
背景には、北米を震源とする世界的なF1ブームがある。