パの試合中継、消える

■1980年6月
セ・リーグ:試合数58(テレビ中継試合21、うち巨人戦18)
パ・リーグ:試合数62(テレビ中継試合0)
・放送局別
 NHK:0試合
 日本テレビ:10試合(セ10うち巨人戦10、パ0)
 TBS:3試合(セ3うち巨人戦2、パ0)
 NET:0試合
 フジテレビ:6試合(セ6うち巨人戦6、パ0)
 東京12CH:2試合(セ2うち巨人戦0、パ0)

 ついにパ・リーグの試合はすべてなくなった。

 巨人戦以外では、TBSが6月1日に大洋―阪神戦、東京12チャンネルが6月6日と16日に広島―阪神戦を中継した。

 なお、ローカル局では、地元チームの試合中継を行っている。筆者が在住する関西では、関西テレビが阪急戦を中継していた。

 この時期のテレビ中継は午後7時、7時半から始まり8時54分に終了した。「スポンサーのご厚意で」数分延びることはあったが、試合開始から終了まで中継するのはNHK以外にはなかった。

 ただ、1976年からフジ系列が「プロ野球ニュース」の放送を開始し、プロ野球の全本拠地にテレビカメラが入るようになり、パ・リーグの試合の映像も流れるようになった。

 巨人のV9が1973年で終わり、1975年には広島が初優勝、1978年にはヤクルトがリーグ優勝、日本一になるなど、岩盤のようだった日本プロ野球界の勢力図は、この時期から大きく変わりつつあったが、テレビの放映体制については「巨人一極」がまだ20年近く続くことになる。

 その最大の要因は「視聴率」だった。