野球中継が減る中、巨人一極集中に

■1970年6月
セ・リーグ:試合数54(テレビ中継試合17、うち巨人戦17)
パ・リーグ:試合数44(テレビ中継試合2)
・放送局別
 NHK:1試合(セ1うち巨人戦1、パ0)
 日本テレビ:10試合(セ9うち巨人戦9、パ1)
 TBS:4試合(セ4うち巨人戦4、パ0)
 NET:0試合
 フジテレビ:4試合(セ3うち巨人戦3、パ1)

 この月の98試合のうち、テレビ中継があったのは19試合、そのうち17試合がセ・リーグで、すべて巨人戦だった。

 巨人戦のうち、後楽園球場での巨人の主催ゲームが9試合あったが、そのうち8試合を日本テレビが中継、日本テレビは広島市民球場の巨人戦を1試合中継したが、のこる他球団主催の巨人戦はNHK、TBS、フジテレビが中継した。

 巨人主催ゲームの中継は日本テレビ、他球団主催の巨人戦は他局という体制ができた。

 また「巨人寡占」が進むとともに、プロ野球中継の本数は減少する傾向にある。

 筆者はこの時期から野球中継を見ているが、パ・リーグの選手はニュースのスポーツコーナーでもほとんど映像が流れることが無く「動いているパ・リーグ選手を見るのは、オールスター戦と日本シリーズだけ」になっていた。

1973年10月、リーグ優勝をかけて阪神―巨人の最終戦が甲子園球場で行われた。巨人が勝ちリーグ9連覇を達成したが、試合終了後、怒った阪神ファンが巨人ベンチになだれ込み、王貞治が突き飛ばされる事態に。巨人はその後、日本シリーズでも南海を降し、V9を達成した(写真:共同通信社)
拡大画像表示