スポットワーカーの5割がトラブルを経験

 タイミーは2月に、正社員としての就労を希望する人に向けたサービスを開始しました。タイミーでの勤務実績やスキルをもとに正社員の求人を紹介するほか、資格取得やスキル習得のためのリスキリング講座も提供しています。

 23年には物流企業のプロロジスと共同で、未経験者でもフォークリフトの運転免許を取得できる講座を提供しました。メルカリもメルカリハロ上でライドシェアドライバーの研修参加の求人を掲載しています。

 仕事だけでなく研修の機会も提供することで、未経験者の戦力化や働き手のスキルアップにつなげたい考えです。

 新しい働き方として広がるスポットワークですが、課題もあります。

 社労士向けクラウドサービスを手掛けるKitera(キテラ)がスポットワークの経験者を対象に実施した調査によると、回答者の5割以上が勤務先でトラブルに遭遇したことがあると回答しました。

「仕事内容や労働時間、給与などが事前に聞いていたものと異なっていた」「教育や指導、指示が不十分だった」といったトラブルがあがっています。

 また、スポットワークでは労働基準法で義務付けられている労働条件通知書を送る必要がありますが、送られなかった経験のある人が半数以上いました。

 スポットワークに関する法律の周知や、企業側の受け入れ態勢整備が急務となっています。