メルカリが最大手タイミーを猛追

 拡大する市場を狙い、足元では企業の参入が相次いでいます。特にすでに本業で巨大な顧客基盤を持つITや人材大手が、シナジーを狙って参入する例が目立ちます。

 フリマアプリ運営のメルカリは3月にスポットワーク仲介サービス「メルカリ ハロ」を開始しました。5月末時点で登録者が500万人を超えたといい、登録者が700万人で業界首位のタイミーを猛追しています。

スポットワーク事業に参入したメルカリ。写真は2023年11月の発表会(写真:つのだよしお/アフロ)

 メルカリは将来的に、働いた給与を自社のスマホ決済「メルペイ」で受け取り、メルカリや日常の買い物での支払いに活用してもらうといった仕組みの構築も視野に入れています。スポットワークをポイント経済圏への囲い込みの手段にしたい考えです。

 LINEヤフーは、マイナビとの提携で事業を強化します。同社は21年からスポットワーク事業の「LINEスキマニ」を展開していますが、マイナビと業務提携し、営業や商品開発分野での連携を強める計画です。リクルートホールディングスもスポットワークに特化した求人サイトを今秋に立ち上げます。

 市場の拡大に伴い、スポットワーカーのスキルアップを支援する取り組みも広がっています。