「アメリカ人を超えた日本人スター」
冒頭で書いたように、一般の中国人は、野球のルールを知らない。NBA(全米プロバスケットリーグ)は観ていても、MLBの試合を観ているという人は、ほぼ皆無だ。
それでも大谷翔平選手の結婚は、多くの中国人の興味の対象になっているのだ。それは、「ドジャースでプレーする野球選手」というより、「アメリカ人を超えた日本人スター」という目線で見ているからだろう。

ちなみに、「7億ドル契約」が発表された時には、国家体育総局の機関紙『中国体育報』(2023年12月21日付)までもが、長文の記事を掲載した。タイトルは、「大谷翔平が10年で7億ドルの収入――トップスポーツプロはなぜこれほど『高い』?」。以下のような内容だ。
<韓国のサッカー選手・孫興慜(ソン・フンミン)が、週給20万ポンド(約3800万円)というニュースに、まだ人々が羨ましがっているさなか、今年12月初めに、アジアのスポーツ界のトップの座は、日本の野球選手・大谷翔平にすでに持っていかれた。10年で7億ドルの収入というアジアで最も高いスポーツ選手となったからだ。(中略)