ドジャースへの移籍を発表した大谷翔平投手ドジャースへの移籍を発表した大谷翔平投手(写真:ZUMA Press/アフロ)

やはり移籍先はドジャース

 それはまさに「電撃」だった。ロサンゼルス・エンゼルスからFAとなっていた大谷翔平投手のロサンゼルス・ドジャースへの移籍が決定。同じ「ロサンゼルス」をチーム名とする球団を新天地として選んだ第一報は9日(日本時間10日)に大谷本人が自らのインスタグラムを通じ、世界中へと明らかにされた。

 大谷の所属する代理人事務所CAAの代理人ネズ・バレロ氏もドジャースとの新契約が個人としてプロスポーツ史上最高額の10年総額7億ドル(約1015億円)となることを公表した。

 かつて「もっとヒリヒリした9月を過ごしたい」と口にし、ポストシーズン進出争いができるチームでのプレーを暗に切望する胸の内をさらけ出していた大谷にとって常勝軍団ドジャースは「理想郷」と呼べるところかもしれない。

 1883年創設で24回のリーグ優勝と7回のワールドシリーズ優勝を誇り、直近では2020年シーズンに世界一へと輝いている。ポストシーズン進出も今季まで実に11年連続で果たしており、MLBの中で人気・実力ともにトップクラスの名門中の名門だ。

 しかも大谷が生活拠点としているオレンジ・カウンティからロサンゼルス市内にあるドジャースの本拠地ドジャースタジアムは50マイル(約80キロ)ほど。新チームになっても引っ越しの必要はなく、車で通える“通勤圏内”だ。

 MLB移籍1年目のルーキーイヤーから6シーズンをエンゼルスで過ごし続けてきた大谷にとって、温暖な気候と西海岸独特のスローライフが保てる「LA」は外すことのできない重要な選択要素になっていたと考察してもあながち的外れなことではないだろう。

ベンチで笑顔を見せる大谷翔平投手(写真:共同通信社)ベンチで笑顔を見せる大谷翔平投手(写真:共同通信社)