3月5日、全人代の開会式での習近平主席の表情（写真：ロイター/アフロ）
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　これは時代の趨勢というものなのかもしれないが、中国が何だか「ちっぽけでこぢんまりした存在」に見えてきた。

　何のことかと言えば、3月5日に北京の人民大会堂で始まった、全国人民代表大会（以下「人大」）である。日本では「全人代」と略されることが多いこの議会は、年に一度の中国の国会にあたり、11日まで7日間、国内の様々な事柄について決議する。

無表情の習主席

　人大は厳戒態勢の中、そしてこの時期の北京には珍しく雨が降りしきる中、5日午前9時に始まった。趙楽際・全国人民代表大会常務委員会委員長（国会議長）が、ひどく訛りの強い中国語で述べた。

「本日の出席2872人、欠席84人。出席人数に達しているので開幕します。全員起立して、国歌斉唱！」

　CCTV（中国中央広播電視総台）のカメラが、壇上中央で無表情のまま国歌を歌う習近平主席の姿をアップする。その後、カメラは何度も習主席をアップで映したが、常に無表情だった。