習近平国家主席(写真:ロイター/アフロ)

シャンシャン全人代

 3月11日午後3時(日本時間午後4時)、中国の国会にあたる全国人民代表大会は、最後の日程である閉幕式を迎えた。壇上中央に無表情で鎮座する習近平主席以下、最高幹部たちをテレビカメラが順に映す中、司会進行役の趙楽際・全国人民代表大会常務委員長(国会議長)が、ひどく訛った中国語で宣言した。

「会議に出席すべき代表(国会議員)は2956人、出席は2900人、欠席は56人。出席人数は法定人数を満たしています。よって閉幕式を始めます……」

全人代の閉幕式を主宰した趙楽際・全国人民代表大会常務委員長(写真:新華社/アフロ)

 閉幕式では、以下の決議を行った。政府活動報告、改正国務院組織法、2023年国民経済・社会発展計画執行状況及び2024年国民経済・社会発展計画、2023年中央・地方予算執行状況及び2024年中央・地方予算、全国人民代表大会常務委員会活動報告、最高人民法院活動報告、最高人民検察院活動報告。

 現在では、決議はすべて机上のボタンで、「賛成」を押すだけだ。壇上中央の習近平主席に傅(かしず)いている代表たちは、まるで「反対」「棄権」のボタンなど存在していないかのように、粛々と「賛成」ボタンを押していった。